ある特殊な塗料を建物の屋根部分や壁面、更に床、道路に塗るだけで太陽光による熱が下がる。
ヒートアイランド対策の秘密兵器。
そんな魔法の塗料に対して公的助成制度があるとのことで、東京都の墨田区役所を視察しました。
墨田区では、地球温暖化を防止するために「墨田区地球温暖化対策地域推進計画」を平成20年3月に策定し、これに基づいて「みんなで取り組むすみだCO2削減区民運動」を実施しています。
そこで区民・事業者のCO2削減の取り組みを支援するため区では、地球温暖化を防止する設備である「遮熱断熱塗装(高反射率塗装・熱交換塗料)」「断熱リフォーム」「太陽光発電システム」「太陽熱温水器」「高効率給湯器」などを導入する場合、建築物の所有者の方に設置費用の一部を助成しています。
今回の視察は、その中の高反射率塗装・熱交換塗料です。
既に墨田区内の中学校3校、小学校1校、そして幼稚園の校庭、園庭にこの塗料が塗られており、表面温度が最大10度も下げる結果が出ているとのことでした。
それまで、秋の運動会の練習で裸足での踊りの練習時には余りにも校庭(アスファルト面)の温度が高くて体育館でしか練習できなかったが、この塗料を塗布したあとは、校庭で裸足での練習が出来ると児童、父兄から好評とのこと。
この塗料の他の利用活用方法としては、今後学校の校庭ばかりではなく、学校の外壁、屋上の屋根などにも利用していくとのこと。
公的な建物では既に実証済みであることから、区は民間の建物のリフォーム、改修の際にこの塗料を塗布する場合、塗装面積に依って経費の20%以内で50万から100万までの助成制度を創設しました。
気になる塗料の単価は、一般の塗料の2割から3割アップとのこと。
それはあくまで材料費であり、塗布手間費用は、一般塗料と同じとのこと。
本年7月からの制度ですが、既に2件の申請が上がっているとのこと。
課題はこの夢の塗料の区民への周知啓発とのこと。
松山市も夏は暑い、しかも晴天が大変多い街であります。ヒートアイランド現象は、都内と同じであり、本市での導入も検討しなければと思う。
上記写真は左から
【墨田区の相澤環境保全課長とテラスに設置されたヒートアイランド対策のモデル群の前にて】
【高反射率塗装・熱交換塗料のサンプル塗布板】
【白色しか無いと思われがちですが、いやいや様々な色に対応できます】