松山市公営企業局は、新年度からの水道水の安全に関わるクリプトスポリジウム対策として『かきつばた浄水場、高井神田浄水場ろ過施設整備等事業』の実施方針を発表し、PFI法に準拠したDBO方式(DESIGN-BUILD-OPERATE)を採用すると発表しました。クリプトスポリジウムは、「ろ過処理」さえ施せば除去でき、この2つの浄水場には「ろ過膜施設」が設置されます。
※PFI方式とは(民間資金を活用した社会資本整備)
この事業は、ろ過施設の建設に伴う設計業務、建設工事、既存設備の更新、事業期間内の維持管理を一括して事業者に委託するものです。ほとんどPFI方式と違いはありませんが、ただ資金調達については、事業者ではなく市(企業局)が行うものです。事業者の募集・選定のスケジュールは、8月に一般競争による選定をし、10月には決定する予定であります。来年1月から設計着手、その後工事にかかり、平成35年までろ過施設の維持管理を行うものです。
このPFI的手法(DBO方式)は、一般の公共事業が「仕様発注」であるのに対して、設計から維持管理までの一連のサービスを一括して委ね、浄水処理というサービス提供を求める「性能発注」であることです。これによって、民間事業者の創意工夫を引き出しコスト削減を図ることが出来るメリットがあります。今回の、この方式での発注によって、従来手法と比べ、コストの縮減幅は15%程度であると見込まれています。既に、愛媛県内でPFI方式を導入して建設される国立病院機構・四国がんセンターの職員宿舎整備事業では、決定した民間事業者がこのPFIで事業を行った場合と、国立病院機構が直接実施した場合とのコストの比較では、『25.17%削減できる』と算出されています。
松山市では今後、このPFI方式また類似のDBO方式を含め、各公共事業の性格に見合った手法で民間活力による民間委託を進めていきます。
平成14年6月の、私が市議会議員になり初めての議会での一般質問で、民間の建設会社での経験を元に『PFI活用によるまちづくり』と題して、民活推進の立場で本市の今後の取り組みについて質問をしました。要旨は上記の内容です。
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