2月26日、本日の3月議会冒頭で都市企業委員長報告をさせて頂きました。
市議会都市企業委員会では昨年2月以降、継続して閉会中に調査研究を実施してきました。
研究テーマは「都市の発展と景観保全」についてで、この2月にその調査研究を終了し、その概要の報告でありました。
当委員会では、このテーマに沿って都市企業委員会を都合4回開催し、本市の現状と今後の景観行政のあり方について、委員会として次のような内容の提言、要望を発表しました。
【景観整備重点地区に対する要望及び意見】としまして・・・・・・(詳細は下記項目参照)
(道後温泉周辺地区)
◎「道後温泉周辺ファサード整備協定書」及び「景観まちづくりデザインガイドライン」に基づき、建物の色調やデザインに配慮し、町並みと調和した屋外広告物の掲示を誘導すること。
◎統一感のあるたたずまいの創出に努め、その維持については、住民の意識啓発と併せ、
景観法による景観計画区域等の指定も視野に入れること。
◎県道六軒家石手線のうち、道後温泉本館前から樋又通りに抜ける区間については、
県に対して拡幅等の道路整備を要望すること。
◎石手寺に至る区間を含め、本館周辺と一体となった景観整備を県に対して要望すること。
◎みち再生事業の道後温泉駅周辺整備に当っては、道後温泉を核とした魅力ある景観とすること。
(三津浜地区)
◎地区内に点在している蔵や木造建築物などの歴史的建築物については、地元が進めるまちづくりと協働して、景観形成重要建築物の指定等、将来に向けた景観保全について検討すること。
◎地元商店街のカラー舗装の復旧に併せ、街灯設置に対する配慮を検討すること。
◎三津駅前広場整備事業が完成することを契機に、港町としての歴史的な風情を残した景観整備に努めること。
(ロープウェイ街)
◎新規出店や新規掲出の屋外広告物に対して地元が定めた「まちづくり協定」を、地元自らが、遵守していくため、景観法に基づく景観計画区域等に指定する方法も視野に入れた「まちづくり協定」の実効性確保に努めること。
◎西一万交差点からロープウェイ街に至る区間についても、統一された景観の連続性を確保する取り組みを検討すること。
(市役所前通り)
◎松山城の眺望を保全するため、市民が主体となるまちづくりを進めるための意識高揚が重要であり、景観保全のモデル地区として広く市民にアピールするとともに、市民への更なる意識啓発に努めること。
◎眺望保全対象地区を松山城を中心とした周辺地域に拡大し、必要に応じて、建物の高さ制限などの手法も視野に入れ、松山城の眺望保全を含めた都市景観について検討すること。
◎長年の懸案事項となっている汚濁の著しい松山城のお堀の水質については、景観の観点からも、水質浄化に向け今後も努力すること。
(その他・要望)
◎総括的意見及び要望として、「松山市都市景観条例」による規制は、助言・指導等の強制力のないものであるため、今後の景観形成についての規制・誘導は、必要に応じて「景観法」に基づく景観計画区域もしくは景観地区に指定する等の方法で進めることも視野に入れ検討すること。
◎先進地の事例では、地元住民が主体となった景観保全や形成に関する活動が、景観整備の大きな力となっていることから、各種補助金等の行政による支援策を検討すること。
◎郊外の他の地域においても、必要に応じ、屋外広告物について中長期的な展望の中で基準づくりを検討するなど、景観整備に努めること。