国土交通省の調査(H18)によると、有料のバイク駐車場は全国に36,000台分ほどしかなく1万台当たりの設置台数で比較すると、車の約500台に対し、バイクは約80台と8分の1以下の水準です。
この数字は都市部を含めた数字のため地方都市の松山市に於いては、バイクの駐車場を見ることはほとんどありません。
どうしてバイク駐車場が少ないのか、それは昭和32年に「駐車場法」が制定された時、バイクは自動車の定義から除外されたからであります。
その後、昭和55年に制定された「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」(いわゆる自転車法)は、その対象を自転車と原動機付自転車(原付)に限定しました。
その結果半世紀に渡って、バイクの存在は法律のはぎ間に追いやられてきました。
そして平成18年11月施行の「改正駐車場法」で、ようやく自動車の定義にバイクが加えられました。
このような理由でバイク駐車場の不足が生じたのはいわば必然といえますが、この矛盾があらためて大きくクローズアップされるきっかけとなったのが、同年6月の「改正道路交通法」の施行でした。
バイクが自動車として扱われるようになってバイクの駐車違反に対する取り締まりが激増したからであります。
全国で「バイクを停める場所がどこにもないのに、取り締りだけを強化するのはおかしい」と、バイクのオーナーや業界団体からは、バイク駐車場の早急な整備を求める声が数多く寄せられています。
本市に於きましても、本年2月に中予地区二輪車販売店協会(上野雄二会長)から本市に対して、市民、観光客の利用するバイクを、既存の駐車場に駐車が出来るよう整備の促進と、二輪車の駐車が可能であるとの「二輪駐車場マーク」の普及などを市に対して申し入れています。
その結果、本年四月より市役所地下駐車場に公的駐車場では初めてバイク駐車場が設置されました。あわせてバイク駐車場の標識も設置されました。
今後、中心市街地に市民、観光客が利用できるバイク駐車場の一層の整備を進めて頂きたいと思います。
松山市役所前地下駐車場では、バイク6台分の駐車スペースが設置され、市役所来庁の場合、1時間は無料で以後30分65円の料金になります。