私の所属する都市企業員会が、今年度全議員のトップをきって行政視察を行い新潟市の信濃川浄水場を訪問しました。
昨年4月、新潟市は近隣の13市町村との地域合併で人口約80万人の日本海沿いでは初めてとなる政令市になりました。
今回の視察のテーマは2点で、共に大合併によって合併まで各市町村が担ってきた水道行政の一本化に伴って表面化した問題に対する施策でした。
その先ず1点目が水道施設、水道配水管の耐震化についてです。
合併前の新潟市は、過去の大きな地震での被災経験を生かし、耐震化対策に関しては進んでいましたが、合併した市町村では対策が進んでおらず、平成26年度を目処に耐震診断、そして耐震化対策を進めていくとのことでした。
特に新潟市の特徴は、河川が多い地形からの水菅橋が多くその耐震化と石綿セメント菅路の更新がポイントであるとのことでした。
2点目は、合併により水道料金の統一を図ったため約18%の収入減少(9億円)が生じました。
それに対し平成26年度までに、経営の効率化、施設の適正化を図っていくという「地域水道ビジョン」を示す中長期マスタープランを策定しました。
松山市でも現在これを策定中で先進地の施策が参考になりました。
視察を終えて感じたことは、信濃川、阿賀野川を流れる河川水量が日本一であり、渇水に悩む本市とは条件が大きく違い、それは配水原価の違いで分かります。
新潟市は120円/トンに対して松山市は165円/トンでこの差が、あらゆる分野での水道行政の違いに通じると感じました。
上記写真は左から
【新潟市の担当者から説明を受けた後、質問をしました】
【新潟市の水道局が作って販売している水道水が入ったペットボトル】
【この浄水場のシンボルである高さ53M、直径26Mで6,000トンの配水を貯められる高架排水塔】
【高架排水塔の頂上から望む水源の信濃川】
【浄水汚泥は廃棄ではなく加工され耕作土として販売されています】