私は、本年3月議会に於ける代表質問で、 『「まちづくり交付金」を活用したサブセンターゾーンの整備』について質問しました。
この「まちづくり交付金」とは、国土交通省が平成16年度に新規創設した「地域の自主・裁量性の極めて高い制度」であり、その地域の歴史・文化・自然環境などの特性を活かした個性あふれるまちづくりを実施することで、市民生活の質的向上と、地域経済・社会の活性化を図るものです。
松山市に於いては、平成16年度に『坂の上の雲』フィールドミュージアムの具現化方策として松山城周辺センターゾーンと道後温泉サブセンターゾーンの整備などを含む整備計画を作製し、国交省の承認を受け、それぞれの整備にまちづくり交付金を活用し事業着手しました。
その結果、平成16年度から20年度までの5年間で、ロープウェイ駅舎の改築、ロープウェイ街や道後温泉本館周辺の景観整備、坂の上の雲ミュージアムの建設、城山公園やロシア人墓地、一草庵の広場整備などが行われました。
そして今回の質問では、「今回の整備計画は20年度で終了するが、21年度からは『坂の上の雲』フィールドミュージアムの具現化として、このまちづくり交付金を活用した事業を他のサブセンターゾーンにまで広げて今後展開し、それぞれの地域のまちづくりを推進してはどうか。 」 と。
具体的には、私の住む三津浜・梅津寺サブセンターゾーンについて、老朽化した三津支所建物を改築し、個性ある地域のまちづくり情報発信拠点とし、地域コミュニティーの場には出来ないか。
そしてもっと市民にも解放出来るような魚市場施設にはならないか。風情ある渡しの船の存続と、安全な運行をどうするか。歩車分離できていない道路、空き店舗の目立つ商店街の復興、3月に閉園する梅津寺パークの跡地の活用策、ターナー島周辺のアクセス道路の整備など、まちづくりの中でこういった整備を重点的に行えば、この地域がもっと魅力的になり、定住する市民がもっと増え、もっと多くの人が来てくれるのではないか。
この三津浜・梅津寺などを含めた他のサブセンターゾーンなどをフィールドミュージアムの実現のため、どのように整備していくのか・・・と質問しました。
市側からは「・・・・国の有効で活用可能な補助制度を調査、活用し、地域の実情に即したフィールドミュージアムの実現を目指したい」との答弁がありました。
そして先日、市が申請していた整備計画が承認され、国土交通省の「まちづくり交付金」が決定し、三津浜地域について次の主な5項目が新事業として今年度からスタートします。(事業年度は平成21年度から24年度)
①(仮称)三津浜地域交流センター整備
現在の松山市厚生福祉センターは、新しい耐震基準を満たしてなく、老朽化しており、エレベーターなどのバリアフリーの整備も出来ない状況であり、今回、地域住民の相互交流を目的とした拠点つくりのため立て替えます。
併せて現在1階にある三津浜支所も建て替え、児童クラブ室も整備されます。
②(仮称)三津浜児童クラブ室整備
施設面積は約119M2(現在35M2)、入所予定児童数69人まで(現在27人)で鉄筋コンクリート造2階建てを予定しています。
③三津浜商店街のみち整備
三津浜商店街の舗装の整備及び、照明灯の設置を予定しています。
工事区間は住吉橋の商店街入り口から小富士保育園前までの約730Mです。
④「三津の渡し」渡船建造
室町時代に物資や食糧の輸送に使われたのが始まりと云われている「三津の渡し」には、現在の2隻の渡船がありますが、平成元年に建造された「1号渡船」に代わる新船を建造します。 (全長9M、幅3M、総トン数4.9トン以下、定員13名)
⑤まつづくりソフト事業
上記写真は左から
【現在の松山市厚生福祉センター】
【松山市厚生福祉センターに昨年4月に開設された三津浜児童クラブ】
【みち整備が実施される三津商店街の入り口付近】
【平成元年に建造さ、老朽化した「1号渡船」】