ターナー島(四十島)は三津浜のさらに北、高浜港の沖合に浮かぶ周囲150mの小さな島で、周辺は四十島瀬戸と呼ばれ、潮流が激しいことで知られています。
夏目漱石の小説『坊っちゃん』のなかの、赤シャツ、のだいこ、坊っちゃんの釣りのシーンで、この島の上に生えていた松の様子がターナーの絵にありそうだと記されてから、この島は「ターナー島」と呼ばれるようになりました。
しかし長年の浪や雨で島の浸食が進んでおり、夏目漱石が見たターナー島はもう少し格好良かったのではないかと思います。
参考に昔々のターナー島の写真と現在の写真を対比してみました。一目瞭然ですね。
私は、平成18年12月の市議会一般質問に於いて、ターナー島を守る会の皆さまの要望もあり次のような質問を行いました。
「・・・ターナー島の保存について、浸食から島を守るための調査、工法の検討、対策工事などについて、さらに活用のための保存施設の設置についてどのように対処するお考えなのか・・・」と市の今後の対策について問いました。
そして市の見解として、「このターナー島は、風化の進んだ大小3つの連なった花崗閃緑岩で形成される島で、自然公園法施行規則で定められた第1種特別地域内に位置しており、登録記念物制度における事前の届け出制を初め、漁業補償や周辺海域の潮流などの各種問題を抱えていることから、効果的な保存方法や保存施設の設置等について、今後文化庁を初め関係機関等と協議をしながら、貴重な名勝地として適切な保存管理を研究したい。」との答弁がありました。
その結果、今回ターナー島保全のために、岩盤接着工法と云われる特殊工法で工事発注され、来年早々に着工されます。
この工事では大きな効果が期待でき、地元として大変嬉しく思っています。
今後も、地域の宝であるこのターナー島の景観維持のための、このような工事が継続して行われることを願います。