医薬品には、同じ成分、同じ効き目でも値段の高い薬、先発医薬品と安い薬、後発医薬品(ジェネリック医薬品)があります。
どのような画期的な発明の医薬品でも、その発売からおよそ6年後、または特定年月で特許が切れると、その有効成分や製法等は共有の財産になり、医薬品製造業者は自由に医薬品を製造できるようになるため、同じ成分の先発医薬品より安く、安全に患者に提供できるようになります。
欧米では既に全医療用医薬品の5割以上がジェネリック医薬品になっているほど一般的な存在になっていますが、我が国では約2割とまだまだ低く、ジェネリック医薬品の普及拡大は、患者負担の軽減、医療保険財政の改善に繋がるものと云えます。
そこで松山市では、8月より国民健康保険、後期高齢者医療制度に加入している市民で、且つ内臓などの慢性疾患で、1ヶ月以上投薬を受けている方を対象に、先発医薬品とジェネリック医薬品との差額について、ジェネリック医薬品にすれば、毎月の医薬品代がこれだけ安くなるといった具体的な金額を明示した差額通知が始まります。
(但しガン及び精神疾患の治療を受けている方を除く)
(この通知により、必ずしもジェネリック医薬品に切り替えなければならないものではない)
松山市では、通知対象者数約13,500人(国保約6,500人、後期高齢者約7,000人)を年2回の通知を予定しており、今年度約2,000万円程度の削減を目指しています。
私は、この差額通知制度をいち早く取り入れ大きな削減効果を出している広島県呉市を視察しました。そして平成22年12月議会で、本市でもこういったジェネリック医薬品促進通知サービスの実施を提案しました。
その結果、今回のジェネリック医薬品差額通知事業の創設を推進をしました。
上記の画像は、差額通知書のサンプルです。