4月2日、公明党愛媛県本部の議員5名は(写真手前から谷口今治市議、越智西条市議、松本松前町議、雲峰松山市議、門田伊予市議)市内にある「NPO法人被害者こころの支援センターえひめ 」を訪問し、犯罪被害者への支援活動の状況、今後の課題、更に要望などを伺いました。
事件や事故は、弱い立場にある女性、子ども、高齢者などが被害者となるケースが多いにもかかわらず、一方で加害者の人権はあるが、被害者には人権がないという厳しい現実がありました。
こうした現状に対して、我が国の法制度上初めて犯罪被害者の権利を認めた画期的な「犯罪被害者等基本法」が平成17年施行されました。
この法律では、犯罪被害者の権利を認めただけではなく、犯罪被害者の問題の解決を国、地方公共団体、国民の責務とし、官民一体となって積極的に取り組むよう条文に明記されました。
更に民間の団体に対する援助として、国及び地方公共団体は犯罪被害者等に対して行われる各般の支援において財政上及び税制上の処置、情報の提供等必要な施策を講ずるものとすると定めています。
私は平成23年9月議会で、「本市には平成13年に設立され、長年にわたり犯罪被害者に対して悩みの解決や心のケア、面接相談、裁判所への付き添いなど、直接支援活動をしているNPO団体があります。
平成22年度の電話、メールでの主な相談内容は、交通死亡事故25件、暴行傷害30件、殺人13件、悪質な性犯罪7件など、計156件の相談を受けています。これらの対応として、直接面接40件、直接支援82件などの活動をしております。
しかし、県内の市町からの犯罪被害者等基本法で云う財政的支援はありません。
先ず県都である本市から積極的な支援が必要ではないかと提案しました。
野志克仁市長答弁では、「今後、県を中心に県市長会や副市長会議、さらには関係機関などと情報を共有しながら、その支援のあり方について研究してまいりたいと考えております。」 とありました。
また公明党は唯一のネットワーク政党です。その後、県内広域での取り組みが必要であるとして、県内の各市町議議員に提案を要望し、その後の議会で上記の4名の公明党議員に依る同様の提案が為されました。
その結果、県警からの働きかけ、県内の市長会、町村会などのご理解などもあり、平成25年度新年度予算に、県民1人当たり1円、つまり143万余の財政的支援を県内20市や町が継続して分担し支援することになりました。
田所専務理事からは、今回の財政支援により現在週3日の相談業務を週5日の相談体制が可能になると云われていました。