平成29年10月から、松山市が発注した全工事について、一次下請業者、更に二次以下の下請業者も含め、社会保険未加入業者は排除されます。
もし、未加入業者と直接及び間接的に契約を結んで工事に参画した場合は、元請業者に対して指導、建設業許可行政庁への通報、更に工事成績評定で大きな減点が課せられるなど厳しい処置がとられます。
建設業界は震災復興、東京五輪の開催、そして防災・減災に関連した公共工事の増大に伴って、人手不足や資材の高騰など、多くの課題を抱えております。
建設現場の現状は、就業者の高齢化が進んでいる一方で、新規学卒者の入職者数もピーク時の3分の1程度まで減っており、雇用条件や他業種との人材確保競争に大幅におくれており、今後の建設業界における人手不足は非常に厳しい時代に入ると予想されております。
特に、若年入職者にとって社会保険(厚生年金保険、健康保険、雇用保険)の加入は、今では労働環境にとって最低限のものであります。
平成28年の公共事業労務費調査によりますと、企業別ではこの3つの保険に加入している割合は96%ですが労働者別だと76%で、まだまだ一般製造業と比べて低いレベルです。
私は、平成27年3月議会の代表質問で、本市においても、若年及び技能労働者の処遇向上、また必要な人材確保のために、そして公平で健全な競争環境のために、社会保険未加入業者の排除に向けた具体的な対策を講じるべきと質しました。