10月12日に日本に上陸した台風19号は、関東地方や甲信地方、東北地方などで記録的な大雨となり、甚大な被害をもたらしました。
その被害は、亡くなられた人、全国で82人、11人が行方不明、そしてこれまでに全国で6万2,409棟の住宅が水につかり、およそ4,765棟の住宅が全半壊や一部損壊の被害を受けました。(22日現在)
TV報道などで、被災者の方々が、「もっと早く避難しておけば」、「今まで一度も被害には遭っていなかったのに」などの声を聴きました。
いかに危険を予測し、安全な避難行動につなげられる人がいるかどうかが、被害を最小限に食い止めるために非常に重要だと云われています。
災害対策には、ハードとソフトがあると思います。
云うまでも無くハードとは、豪雨に耐えられるダムや河川堤防や、ポンプ場などの物理的な防災対策です。
一方ソフトとは、防災教育や防災情報の発信などといった構造物的なものではない防災対策を指しますが、いま自助・共助の観点から「マイ・タイムライン」の手法が注目されています。
松山市では、今月8日に消防局や危機管理の担当者を対象としたマイタイムライン策定ツールを活用した講習会が開催されました。
そして今後、対象範囲を各地域の自主防災組織へ広げて実施していくそうです。
私は、平成30年9月の一般質問に於いて、マイ・タイムラインの策定推進について提案しました。
このマイ・タイムラインとは、タイムラインの家族版で、家族の被害を最小限にするための家族の事前防災行動計画です。
このマイ・タイムラインを事前に策定しておけば、いざというときに慌てず、行動ができるよう、自宅周辺の安全な場所や避難の経路を家族でふだんから話し合い、また家族が別々の場所で被災した際の避難先や連絡方法について確認することです。
災害が迫っているとき、避難に動き出すタイミングや移動等の時間を考慮した一人一人の安全行動計画であるマイ・タイムラインは、家族や地域の防災にとってとても有意義だと云われています。
そして理事者答弁として、「マイ・タイムラインの策定、そして市民の皆さん一人一人が考える防災を推奨していきたい。」と考えているとの答弁があり、今回の講習会、更に広く市民への啓発に繋がっていきます。
今回のマイ・タイムライン策定講習については、河川、豪雨災害が主になっていますが、土砂災害については、今後、県との連携でモデル地域を策定し、策定ツールを作成し同様に講習会などで市民への啓発を進めていくとのことです。
上記写真は左から
【講習会での教材となった(一財)河川情報センター版の策定ツール】
【台風19号での河川氾濫直後の被害の様子】
【Youtubeサイト「マイ・タイムラインを作ろう、使おう」】