10月22日午後、中島のかんきつ類の海外への販路拡大について、中島町での販路の現状と、生産農家に於ける問題点の調査のため、中島本島に渡りました。
町役場では担当者から、2年前に、以前からあった中島みかんのブランドが、JAの合併によって統一された別のブランドになってから、中島産みかんの東京大田市場での取引価格が下落したと云われており、中島のかんきつ生産農家は、深刻な打撃を受けているとのことであった。しかし、中島のみかん農家は、どこの産地のみかんよりここのみかんが一番という自負があるとのことであった。
最盛期には、中島のかんきつ類の出荷額が年間100億円に達していたが、現在では約27億円まで落ち込んでいます。それでも年間約4万トンの出荷量があり、認定農業者数は松山市の200戸より遙かに多い約300戸もあり、現在でも町の重要な基幹産業であります。意欲と高い生産技術をもつかんきつ農家は、販売についても独自のルートを模索し、成功している農家も多くあり、他の島内のかんきつ農家と比べても、高収入の農家も少なくないとのことであった。
生産農家で伺った話では、消費者の需要の変化に伴って、年間を通じて多くの品種の収穫を可能にしたり(上記写真参考)、減農薬栽培、有機栽培などの取り組みも積極的に行っている農家も多くあるとのことであった。
但し、農家の生産活動に携わる方の高齢化に伴い、かんきつ類の農地保有面積は年々減少し、夫婦2人で平均約15㌶程度とのことであった。
よって、海外でのかんきつ販売については、実際の販売数量にもよるが見通しとして、在庫の確保が問題点になると思われる。
かんきつの海外での販売については、農家の生産、在庫のリスクを、どこが担うかがポイントと思われる。
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