世界禁煙デーに関して、例年、松山市教育委員会では、市内の幼稚園、小中学校95校(園)を対象に『受動喫煙防止対策状況』の調査を行っており、今年もその調査結果を入手しました。
上記の表のとおり、幼稚園では4年前からが『敷地内禁煙』100%を達成しており、小学校では全61校中、昨年度45校であった『敷地内禁煙校』が、今年度は55校に増加し全体比90%まで伸びてきました。
しかし中学校については、同じように全29校中、昨年度16校であったが『敷地内禁煙校』が、今年度は14校になり、小学校とは逆に後退しています。
その大きな理由は、上記の結果表に依ると4年前から『敷地内禁煙』を実施していた雄新中学校と久米中学校が、また3年前から実施していた鴨川中学校が、今年度から学校の建物内に喫煙所を設置すると云ったように、『敷地内禁煙』から大きく後退していることであります。
昨年の市議会で、私は「なぜ毎年、敷地内禁煙が後退する学校があるのか、市教育委員会として敷地内禁煙を宣言してはどうか」と質しました。
その答弁として、実施するかどうかは、各学校長の判断に委ねるとありました。
我々はこのような結果を『敷地内禁煙の後退』と観るのに対して、教育委員会内では、これは学校の自主性の表れと捉える方もいらっしゃるとのこと。
そもそも、この『敷地内禁煙』は誰のために実施するのか?→子供たちのためではないのか!
学校長が異動したら、以前の校長が実施していた『敷地内禁煙』を撤回させることが、その学校の自主性の表れなのか?
やはり、『ニコチン』と云う害毒は、人の心の中に入り込んで、その人の考え方まで狂わすというのは本当かも知れない・・・・。
全国的に観ても、『敷地内禁煙』を宣言した県市が、年々増加しています。
県内を観ても、県立学校は、3年前から『敷地内禁煙』になっており、上記の表を観ると、県内20市町について14市町で既に実施されています。
ここで、改めて学校内を『敷地内禁煙』にする主な理由を挙げると
①教師の喫煙は、健康教育推進の視点から喫煙防止教育の妨げになる。
②受動喫煙による健康被害から子どもたちを守ること。
③子どもたちの喫煙は、非行や薬物乱用の入り口となる可能性がある。
④大人が喫煙しないという望ましいモデルを、先ず教師から子どもたちに示すことが重要になる。
⑤健康増進法において、施設管理者は受動喫煙を防止するための措置を講じなければならとある。
1日も早く松山市の小中学校が、さわやかできれいな空気で満ちることを祈っています。
「やはり、『ニコチン』と云う害毒は、人の心の中に入り込んで、その人の考え方まで狂わすというのは本当かも知れない・・・・。 」
同感です。
「依存症」とは自身にも、周囲の人にもマイナスであることが、客観的に認められるのに、その薬物の使用がやめられないこと。
だそうですが、依存症になると、正しい(健康にとって有益な)判断ができなくなるようです。
たばこは、たばこ税という地方の財源になっていることも、依存症の方の病識を鈍らせていると思います。
ある市職員は「市の施設内の禁煙は、たばこ税の財源を考えると、適当でない。」と周囲の方に説明していました。別に禁煙しろ、いうわけでなく、市の建物内で喫煙を慎むというだけのことなのに。
タバコ税と、市民の健康とどっちが大切なんだ、と思いますが、そこが依存症の恐ろしさ。
愛大医学部付属病院が敷地内禁煙を実施していますが、そのことについての利用者の声とその回答の掲示が待合室に貼ってありました。なかなか興味深い内容でしたので、また送信します。
雨が降らず、気温の高い日が続きます。法戦のなかですが、ご自愛ください。
投稿情報: 坂上くもこ | 2007/06/07 午後 09時53分