11月7日は朝から東京都豊島区役所を訪問し、「がん教育」に関して視察をさせていただきました。
豊島区の全小中学校31校では、昨年4月から全国に先駆けて「がんに関する教育」を実施しています。
私は平成23年9月議会で、松山市のがん検診受診率が10%前半で低迷している、また「がん」で亡くなる市民の割合も3割を超えている現状を何とかしないといけないのではないか。
更に市民の2人に1人の市民が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなっているにも関わらず、本市の小中学校では、肺がんにかからないように喫煙をしないように、また胃がんや大腸がんを防ぐための生活習慣病の対策の教育といった、国の縦割行政の悪弊で、最も大切であり根本的な「がん」とはどのような病気であり、どうしてなるのか、それを防ぐには何が必要か、学べていないのが現状であり、その結果、がん検診の受診率の低迷につながっているのではないかと質しました。しかし、その後今日に至るまでがんの対策と云えるような「がん教育」は行われていません。
今回視察した豊島区では、区独自の「がん対策推進条例」を制定し、区の責務として「がん」に関する教育を盛り込みました。その具体的な政策として教育委員会は、独自で電子黒板やプロジェクターを利用した教材を大学の専門の先生方の協力も得て完成させ、教員の研修も行いスタートしたと伺いました。
今回の私たちの視察に際してもがん教育の推進役を務めた三田教育長自ら1時間に渡って説明していただきました。
やはり全国初ということでいろいろなご苦労もあったと伺いましたが、三田教育長の強いリーダーシップで推進できたとも職員の方から伺いました。
教育長からは、「がん教育」で、がんに対する子供の意識が変われば、その結果、親の意識も変わるということで、豊島区のがん検診の受診率が、がん教育実施前は12.0%でありましたが、がん教育の実施僅か1年半で16.5%まで改善されたと伺いました。
松山市に於いても「がん教育」の必要性を議会で更に訴えていきたいと思いました。