興居島での、「ごごしまふれあいタクシー」の新事業が4月1日からスタートし、約1ヶ月を経過した段階で現地に赴き、事業の進捗状況や利用状況やそして課題などを伺いました。
興居島では、唯一の島民の足でったタクシー事業者が3年前に廃業し、公共交通機関の空白地域となっていた興居島で、島民のボランティア運転手が島民らを有償運送する新たな事業が、島民の大きな期待のなかスタートしました。
しかし今回の「過疎地有償運送」の新事業開始までには様々な問題があり、実現が危ぶまれた時期もありましたが、市や地元社会福祉協議会、そして事業の要になる済生会ディサービスセンターごごしまのご協力もあり今回実現しました。県内では、八幡浜市日土地区に続き2例目ですが島しょ部では、珍しいと伺いました。
興居島は人口約1,100人、高齢化率6割で、今回の新制度では、登録制で島民や家族らが島内で利用できます。そして年会費1,800円(家族2人目以降200円)。 利用料金は1人1回500円、2人利用だと同300円、3人以上は同200円、小学生未満は無料となっています。 利用の前日に予約とることが必要になり、利用時間は午前8時30分から午後5時です。
運営主体である「済生会ディサービスセンターごごしま」で伺ったところ、8人のボランティア運転手も確保され、4月1ヶ月で利用者延べ92人、1日当たりの平均利用者は4.4人で、由良にある診療所と2つの港への往復が大半を占めていて、出足は好調と伺いました。
私は、平成22年春、興居島の何人かの島民から、「高齢のご婦人が買い物に行くために3キロも離れた店舗まで重い荷物を持って歩いて行っている」、また「今まで夫が車で港まで送ってくれていたが夫も高齢で運転できなくなった、どうやって病院に行けばいいのか」などの苦情を頂きました。
そこで何とかしなければと、平成22年6月議会、同25年6月議会、そして26年3月議会に於いて、興居島地域に於いて新制度である「過疎地有償運送」を利用して、島民の足の確保を何度も訴えてきただけに、嬉しく思います。
私は、今回の興居島での新事業は、単に交通政策の拡充ではなく、島民の健康と生活を守るための福祉施策だと思います。
今後とも島民がより利用しやすい「過疎地有償運送」を目指して頑張りたいと思います。
上記画像は左から
【ごごしまふれあいタクシー」の新事業のパンフレット】
【陸運局の登録番号のプレートを貼ればボランティアが運転する車は軽四でも可】