先週、ある学校関係者と話しているときに、「来年には『Jアラート地震速報機』設置するらしいですね。今年の夏に各学校の放送設備を調査されてましたよ。・・・・」と云われていました。
そもそも「Jアラート」と云うと、北朝鮮からのミサイル発射の際に話題となっているものですが、本来は人工衛星と市町村の防災無線を利用して緊急情報を伝える「全国瞬時警報システム」の通称で、 地震や津波、弾道ミサイルの発射など、すぐに対処しなくてはならない事態が発生した際に、国から住民に直接、速やかに情報を知らせることを目的に整備されたものです。
平成24年2月に当時は先駆的な取り組みで、市内全部の小中学校に「FMラジオ放送報知音連動型緊急地震速報機」を設置している徳島市を視察しました。
そもそもJアラートは、デジタル波の電波を利用するために受信機は大変高価ですが、同時にFM電波でも同じ内容が流されており、そのFM電波に反応して、瞬時に校内放送で各クラスに警報が流されるシステムでした。
デジタル波の受信機が約50万円程度と云われるなか、FM電波波利用のこのシステムなら1セットで5万~10万円前後と大変安く、小規模な学校や幼稚園では据え置き型のコンパクトタイプを設置しているとのことでした。
私は、平成25年6月議会の一般質問で、この「FMラジオ放送報知音連動型緊急地震速報機」を松山市内の小中学校、保育園幼稚園に設置してはどうかと提案しました。
このシステムを活用し、地震の発生直後に起きる地震波の初期微動P波と主要動S波の速度差を利用して、主な被害をもたらすS波が到達する前に、地震の到達時刻や震度を予測するもので、最大震度5弱以上の揺れを対象に速報を出すことが出来ます。
そして可能な限り、素早く知らせることで、仮に南海トラフ大地震が発生した場合、徳島市でも最大7秒から18秒ほどの時間を確保でき、その時間内に身を守る行動が可能になります。おそらく本市でも同意程度の時間の余裕が出来ると思います。
本市でもこの緊急地震速報を利用して、学校、保育園、オフィス、家庭で避難行動をとることで、また列車やエレベーターを素早く制御させることで危険を回避し、被害を軽減させることが可能になります。
学校の校舎の耐震化に目処がついた今、来年度予算なのか再来年度の予算なのか分かりませんが、出来るだけ早く設置して欲しいと思います。
上記写真は、徳島市内の中学校に設置されている
【校内放送連動型の受信機】
【保育園などに設置出来るようなポータブルタイプの受信機です。】