行政視察の初日は、山口県宇部市を訪問しました。
宇部市は、山口県の拠点都市の一つであり、明治以降は炭鉱都市として急速に発展し、石炭産業は後に宇部興産の一部となり、石炭業の衰退後は、国内有数のセメント生産を誇り、北九州工業地帯・瀬戸内工業地域の一翼を担う都市です。
今回の視察は、全国の自治体で課題となっている、道路の整備や維持管理費の捻出で下記の4つの先進事業についてでした。
①私たちの道づくりサポート事業
②美化ピカロード宇部事業
③道路照明灯スポンサー事業
④歩道橋ネーミングライツパートナー事業
①は、全国の自治体には、大きな市道や車の通れないような小さな市道まで、様々な市道があります。
今事業は、その中でも生活に密着した狭小市道の一部拡幅など、地域特有な要望の工事を行い問題を解決するもので、工事に必要な「材料代」や「建設機械レンタル料」など、1地区、年間50万円を上限として市が負担するものです。
市民には「労働力」を提供していただき、実際の作業(工事)を行っていただく。
そして工事の計画・設計や工事に伴う諸手続き、工事の技術的支援(土木業者)、傷害保険の加入手続きは市が行います。
結果、事業費の3割が削減されるそうです。
②は、市道の里親制度で、地域住民共有の市道において、市民、地元企業、各種の団体及び市が協力して清掃、緑化活動等のボランティア活動を行うことにより、地域美化に対する市民意識の高揚を図るとともに、市民と市が一体となった地域活動を推進することを目的としています。
そして現地において、里親の存在を周知すするため、団体名等を記載した表示板を市が設置されます。
現在、この里親活動団体44団体(合計人数1,700人)が参加し、里親活動の区間延長約28.8キロメートル(里親活動の対象となる、歩道のある市道の路線延長約7○キロメートルの約5分の2)であります。
③は、毎年多額の更新費用がかかる道路照明灯に、その道路照明灯の種類に応じて、スポンサーに100万から年間2万円まで、道路照明灯の種類や設置場所に応じて負担していただく代わりに、スポンサー名前入りの表示板を設置するものでした。
④も、道路照明灯スポンサー制度と同様に、年間24万円以上で3年間負担していただいた起業に歩道橋に命名権を与えるものです。
その結果、企業名や商品の宣伝効果が得られ、地域経済の活性化につながる
社会貢献をアピールすることができ、市は歩道橋施設の適正な維持管理のための新たな財源が得られ、市民サービスの向上につながるというものでした。
上記写真は左から
【説明を受けました】【歩道橋ネーミングライツパートナー事業で命名権を企業に】