9月議会で、松山市では、AED(自動対外式除細動器)の設置を 全小中学校設置に続いて、この程、公立保育園31箇所・私立の認可保育園33箇所にも備えることにすると発表がありました。
9月現在で四国主要都市の市有施設のAED設置状況は、高松市33施設・高知市40台・徳島市40施設に対して松山市158施設です。更に今回の保育園を加えると、200ヵ所を超える公共の場所に設置されることになります。
但しAEDの設置については、現在法律による義務づけはなされていません。各自治体や各企業などの努力によって、スポーツ施設や観光施設、不特定多数が利用する公共施設のほか、デパートや空港、駅などにも急速に設置が進んでいます。
突然倒れて死に至る心臓突然死の原因の多くは「心室細動」という心臓の病気です。心室細動は、心臓がけいれんし、ポンプとしての役割を果たせなくなることから、血液を体内に送り出せない状態を生み出します。この心室細動を治療する唯一の方法が「AED」という装置を使って心臓に電気ショックをかけることです。
国内では心臓突然死により多くの方が亡くなっていると言われていますが、心臓突然死を防ぐためには、できるだけ迅速にAEDを使用した救命処置を行うことが効果的です。
今年になってからもAEDに関するニュースがありました。
2月東京マラソンで市民ランナー2人が、レース中に心肺停止状態になりましたが、AEDの蘇生措置を迅速に受け、回復された。
また、松山市内でも、5月にゴルフ場でプレー中の男性が体調不良を訴え、クラブハウスで心肺停止状態になりましたが、従業員3名の手際よい連係プレーでAEDによる救命措置を実施し、一命を取りとめました。
しかしその一方で、ことし3月、西条市内の皮肉にもAEDが設置されていなかった中学校で、サッカーの試合中にボールを胸で受けた後、男子生徒が倒れ心肺停止状態となり、人工呼吸と心臓マッサージを施したにもかかわらず、救急病院で亡くなるという大変つらい事故が発生いています。
松山市では、こういった悲しい事故の対応策として、今年7月20日からAEDの無料貸出しを始めています。
市内で開催される多くの市民の参加するイベント等において、突然の心停止状態に陥った人の救命活動に備えるためです。是非ご利用下さい。
【問い合わせ先:松山市消防局 警防課 電話089-926-9227】
AEDの数は揃ったが操作ができないと意味がありません。スムーズな救命処置が行えるよう、救命手当講習を受講してAEDの理解と操作手順を深めていくことが大切です。
私もAED講習を含む「普通救命講習」を受講していますが、いざというときに落ち着いて使えるよう繰り返し訓練を受けて、操作に慣れることが大切だと思います。
【写真は、市役所の第2別館入り口に設置されているAEDです】
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