平成18年、松山市は旧中島町との合併後、約16億円を投資して、松山市地域イントラネット、つまり全ての島を無線通信で結び、そして各島内の公共施設、学校、集会所などに光ファイバー網が布設して、島民が高速インターネットを活用できるようにするものであります。
しかし幹線網は完成したものの、島内の一般家庭での高速インターネットは、不採算を理由に大手民間通信事業者は参入せず、待望の高速インターネットは、ずっと利用できない状況が続いていました。
地域住民からは、不安定で遅いADSLや速度無茶苦茶遅いISDNでは、ホームページのトップページを見るだけで数分かかると多くの苦情を頂きました。
これでは何のための地域イントラネット構築であったのか?疑問に感じ、議会でも行政の対応策を立てるよう訴えてきました。
このような状況のなか、今年度 最先端技術のWiMAX(ワイマックス)やWi-Fi(ワイファイ)という無線技術を利用して、島しょ部の全集落に設置されるアンテナからの無線電波で、各家庭までの最終の距離をカバーして、各家庭で高速インターネットが利用できるような画期的なシステムがスタートします。
このサービスは第3セクターの㈱愛媛CATVが、松山市などの支援を受け始めることになりました。私も議会でこのシステムの迅速な立ち上げのため、行政の協力を訴えていました。
気になる料金設定は、市内での利用料金とほぼ同じ程度の3,000円程度になる見込みで、今後 中島地域の6島、興居島、釣島などの集落に、計26本のアンテナが設置され、各集落での説明会などを開催し、新規利用者を募集し、年末までに利用スタートの予定です。
私は、島しょ部での高速インターネットの普及について、平成17年に市議会産業経済委員会で、また平成18年6月、平成20年6月、平成21年3月の議会質問で取り上げ、この地域を「情報の過疎地」にしてはならないと訴え、今回の日本初の島しょ部での新システムのスタートに繋がりました。
上記写真は左から
【平成18年に完成した地域イントラネット無線ルート概要図】
【中島支所屋上に立てられた到達距離約1KMのワイマックスのアンテナ】
【試験的に興居島・由良町(北浦)に立てられた到達距離100Mのワイファイのアンテナ】