先月に続き、中島地区のイノシシ被害の状況の調査を行いました。今回は、怒和島です。
3年前ぐらいまでこの島にはイノシシは居ませんでしたが、どうも山口県から海を泳いで津和地島を経由して怒和島に渡ってきた、また現在島には50頭ぐらい居るのではないかと地区総代さんが云われていました。
現地調査をすると、島の特産である柑橘類の被害が目につきました。
ある農家の方は、「熟したミカンを食べられて更に枝を折られたらたまらん」、また石垣の裏にいるミミズや、また雑草の球根などを食べるためにこの石垣を壊してしまう被害が大変多くありました。
イノシシ対策は、猟がすぐ浮かびますが、3年前まで居なかった島には猟銃資格を持った方は居ないし、当然猟犬も居ません。
どうしても罠に頼らざるを得ない状況です。これも大変で素人には難しいとのこと。
そのほかの対策は、高圧電気を通した電線をミカン畑の周りに張り巡らす「電柵」か、鋼鉄製の金網を周囲に張り巡らす方法しかないけれど、高価なもので農家の負担は大きくなります。
今年は、ミカンの値が高いと云っても、生産量が裏年で少ない上に、イノシシの被害があると「もう百姓はやってけない」と悲痛な声を多数聞きました。
改めて農家をイノシシ被害から守るために、地域と行政の連携と、支援が必要と感じました。
上記画像は左から
【枝を折られた温州ミカンの樹】
【石垣が無残に壊されていました】
【これが高圧電圧でイノシシを寄せ付けない電柵です】
【これが金網を敷設したミカン畑であります】