平成22年12月議会に於いて、私はイノシシによる農作物などへの被害が顕著な島嶼部での被害対策について質問しました。
昨年11月に中島本島、怒和島でのイノシシ被害の状況の現地調査をしました。
現地調査をすると、特に島の特産であるかんきつ類の被害が目につきました。熟したみかんを食べられ、更に畑の石垣が崩され、農作物を食い荒らされ、高齢化が進む島嶼部では立ち直れないくらいの被害状況でありました。
そして改めて農家をイノシシ被害から守るために、地域と行政の連携と、支援が必要であると感じました。
そこで農家の方からの要望として、イノシシを捕獲するためのわな免許や猟銃免許を取得する場合、その費用は地域が負担するとしており、その場合多額の費用負担になります。
そこでわな免許や猟銃免許の取得費用について、その一部でも公的負担する制度は出来ないかと質しました。
そして国も鳥獣被害対策に関して、鳥獣被害防止特措法を制定して市町村の鳥獣被害防止計画に基づき、その取り組みについてソフト、ハード両面から総合的に支援するとしています。
既に四国4県の約8割以上の自治体で、この鳥獣被害防止計画が策定されているにもかかわらず、本市ではいまだに策定できていないが、適切な対策を行うために計画を策定しなければならないのではないかと質しました。
その結果、今年度から、本市では有害鳥獣対策に係る費用に関して、松山市狩猟免許取得補助金交付要綱を定めて、狩猟免許(わな猟免許、銃猟免許など)を取得する場合、所定の費用の半額を補助する制度が出来ました。
また、松山市鳥獣被害防止計画の策定については、行政、農協、猟友会、農業者等関係機関、団体で構成する有害鳥獣被害防止対策協議会を本年3月に設置して、鳥獣被害防止計画の策定、捕獲隊員の育成確保に向けた対策、更に鳥獣被害対策に関する意識の啓発などを行っていくことになりました。
今後策定された鳥獣被害防止計画を基に、各機関が連携、協力しながら効果的な防護対策が必要になると思います。