松山と云えば俳人、正岡子規らを輩出したまち、子規記念博物館、夏の俳句甲子園、市内主要な場所にある俳句ポストなど俳句は市民にとって身近な存在であります。
以前から松山市では、市民、観光客に気軽に俳句を楽しんでもらおうと、市内には俳句ポストと投句用紙を配置し、応募作から定期的に入選句を発表していました。
また最近では国内の子規にゆかりのある都市に設置されていましたが、この度海外で初めて「観光俳句ポスト」が欧州連合(EU)本部のあるベルギー・ブリュッセルに設置されました。
19日、日本とEUの文化交流の一環として、ブリュッセルにあるEU日本政府代表部の日本大使公邸で行われた式典に、俳句の愛好家として知られるファンロンパイEU大統領や野志克仁松山市長らが出席して式典が開かれ、あいさつで同大統領は「果樹園に再び満つる花を愛(め)で」と一句披露しました。
野志克仁市長は、「ヨーロッパに俳句の愛好家が多くいるのは、世界最小の文学だからこそ、心が通じるものがあるのかもしれません。俳句ポストを通じて俳句の都・松山を世界に知ってもらう機会になればと思います。日本も震災があってつらい状況ですし、ヨーロッパも通貨危機でつらい状況ですから、共につらいところから立ち上がる友として連携が深めていければなと思います」と話していました。
この俳句ポストについては、平成22年6月議会で同会派の大塚議員が、それまで市内の限定された場所にしか設置されていなかった観光俳句ポストについて、「市内の公共施設や民間の希望する施設に俳句ポストを増設してはどうか。また正岡子規や本市ゆかりの俳人が関係する場所で、俳句を通して、ネットワークをつくり、俳句のまち松山をPRしていくために、市外、県外に俳句ポストの設置を考えてはどうか」と提案しました。
その結果、市内・市外の設置箇所も大幅に増えて、現在では市内の主要施設、電車、船などに90カ所、県外では熊本市、斑鳩町法隆寺内、東京都台東区など8カ所が設置されています。
今回のベルギー・ブリュッセルの設置で、松山発の世界の「俳句」にEUなどとの文化交流を期待します。
上記写真は、左から
【今回の件を紹介した新聞記事】
【式展の様子を伝える写真】